「いただきます」の⼼を表す⿂の供養碑
こんにちは。広島県大崎上島町の梅木⽯材店です。
⻑い梅⾬の後に急にやってきた暑さが格別に厳しく感じられた今年の夏ですが、もはや暑さもこれまで、⼀ 安⼼です。
夏バテで⾷欲をなくしていた⼈には、待ち遠しい⾷欲の秋でしょう。 秋は⿂もおいしい季節。
この時期が旬の⿂には、サンマ、カツオ、アジ、タイ、カンパチ、マグロといっ た、お寿司のタやお酒のお供に重宝するメジャーどころが揃っています。
さて、⼀昨年まで、⿂市場の移転でニュースになっていた東京の築地⿂市場。
当時「場内」と呼ばれていた 場所が豊洲新市場へ移転していきましたが、「場外」と呼ばれる場所は今でも多くの店が営業を続けていま す。
そして、そのすぐ近くにある波除稲荷神社には⿂の供養碑が並んでいることで知られています。
“すし塚”、“活⿂塚”、 “海⽼塚”、“鮟鱇(あんこう)塚”、 “蛤⽯” …こうした碑を建てたのは、築地の仲買 や関連の組合など、⿂介を扱って商いをする⼈たち。
すし塚は東京都鮨商⽣活衛⽣同業組合が昭和47年に建 ⽴。⽯碑には、「あまたの⿂介の霊を慰めとわに鎮まれかしと祈り」と刻まれています。
ほかに⽟⼦塚、昆布塚もあり、昆布塚は、平成28年に建てられています。
なにかと効率化が進む中でも、供 養の⼼はしっかりと今に受け継がれていることを実感します。
⾝近な⽣き物への供養は、仏教とともに広まっ た不殺⽣の思想によるもの。けれど、こうした供養碑は、⽇本以外の国では⾒られないそうです。
⾷欲の秋、⾷べ物をいただく側の私たちも、⽣き物への感謝の気持ちを忘れないようにしたいものですね。