こんにちは。
広島県大崎上島町の梅木石材店です。
コロナ禍が落ち着かない中、遠方への旅行をためらわれている方へ、ネット情報やガイ ドブックを元に、私たち石屋がご案内する「日本の石どころ探訪」はいかがでしょう。
第一回は和歌山県の高野山。
弘法大師空海が1200年前(平安時代初期)に築いた日本最 大の宗教都市であり、真言宗の総本山です。
ここには、標高約900mの盆地にお寺がな んと117もあります。
2004年には吉野と熊野とともに、「紀伊山地の霊場と参詣道」と して世界遺産にも登録され、コロナ禍以前は外国人観光客で賑わっていたそうです。
空海の御廟のある奥の院は、織田信長や豊臣秀吉など、名だたる戦国武将たちの石の供 養塔が並んでいることで知られています。
歴史あるところに石あり。
空海の伝説にちなんだ石もあり、他にもお地蔵様、道しるべ、石庭…と高野山ではいた るところで印象的な石と出会います。
高野山で誰もがその空間に圧倒されるのが奥の院です。
入り口の一の橋から2km先には弘法大師御廟があり、一帯は聖域となっています。
参道 の両側には杉の大木が高くそびえ、木漏れ日が差し込む中、石の供養塔がおびただしく 並びます。
五輪塔の形が独特の雰囲気を醸し出すのに加え、苔むした石塔は自然と一体 化し、まさに異界に足を踏み入れたよう。
世間では「お墓じまい」という言葉が聞かれるようになってしまいましたが、年月を積 み重ねることで風格を湛えた石が立ち並ぶ光景を、ぜひ一度ご覧いただけたらと思いま す。