こんにちは。
広島県大崎上島町の梅木石材店です。
立春(2 月4 日)を過ぎると、寒さが続くなかにも少しずつ春の気配が感じられるようになってきます。
梅の開花が聞かれると、桜が咲くまであと少し。お花見を心待ちにしている人も多いのではないでしょ うか。
桜は富士山とともに日本の象徴ともされ、日本人に愛されてきました。
私どもの仕事でも、お墓に桜の 花の彫刻を彫りたいというご要望をよくいただきます。
お墓のデザインにまで登場するほど日本人にな じみ深い桜ですが、時代を遡ってみると元々は、お花見といえば梅を見ることだったそうです。
その昔、梅は奈良時代に中国から伝わったといわれ、当時編纂された「万葉集」でも桜より梅を詠んだ 歌が多く見られます。
梅を詠んだ歌が約100首前後あるのに対し、桜を詠んだ歌はおよそ、その3分の 1くらいだそうです。 当時の貴族の優雅な風習といえば「歌を詠む事」でした。
外国産の花ということで、梅を愛でることが 当時の流行だったのかもしれませんね。
中国からやってきた梅を見ながら、歌を詠む会を開く。これが 現在の花見の原型になったといわれています。
日本に自生していた桜の人気が高まったのは平安時代以降のこと。
江戸時代には上野や飛鳥山、向島、 御殿山に桜が植えられ、桜の下で飲食を楽しむ、今のようなお花見が盛んに行われるようになりました。
可憐な梅に、はなやかな桜。お花見の対象がどちらであっても、春を待ちこがれ、その開花を心待ちに する気持ちはいつの時代も変わらないものですね。